税理士とイマドキのBO
「自分は変わらないけれど、相手を変えたい。」という道はとても険しい

「上司の理解がなく、とても非効率な業務分担になっている。それを進言してもあれこれ理由をつけて何も変わらない。」

先日ある地方の総務さんと話していて、こういった話を聞きました。よく聞く話です。

できれば私達のような外部のコンサルタントが入り、変化のきっかけをつくることができればいいのですが、仮にコンサルタントが入っているときは一時的に変わったとしても、コンサルタントが来なくなったら元どおりに戻ったという話も多い。
また、到底コンサルタントを呼ぶことを上司が理解しそうにないが現状をなんとかしたい。そんな相談を受けたとき、どんなアドバイスをしているかについて書きたいと思います。

自分一人でできる小さなアクションから始めること

まず、相手に変わってもらうということは非常に困難なことだということを理解してください。そして相手を変える労力と時間をかけるくらいなら、自分から小さなアクションを起こしてください。たとえばクラウドサービスを社内に導入したいけれど、上司の理解がないというのなら、自分ができるプライベートの範囲でクラウドを徹底的に活用するとか、タスク管理ツールの導入をしたいのであれば、まず自分のタスク管理だけでも便利なツールを使って仕事をするとか。

もちろん環境によって可能なアクションは違いますが、まずは一人で走り始めることが何より重要です。話すだけでは何も変わりません。人は目に見えることで、触れることができることで、ようやく理解ができます。そうすると「ああ、ずっとあなたが話していたことってこういうことなんだね!なんだか良さそう!」という理解者が現れます。もしかすると、否定的な意見かもしれませんが、それも一つのフィードバック。何もアクションをしなかったときよりも大きな一歩を踏み出しています。

そのアクションがどれだけ会社に利益を生み出すか数値化すること

「経営者の現場への理解がない」という言葉を聞きますが、多くの場合、現場側の提案の仕方を変えることで関心を持ってもらうことができます。「自分たちの働く環境がアナログだからもっとシステムを入れてほしい」「残業で私達が対応しているからなんとか回っている」事実かもしれませんが、そんな愚痴ばかりでは経営者も聞くのが嫌になってしまいます。具体的にどのような改善を自分たちが実施すれば、自分たちの環境もよくなり、顧客のためにもなり、会社の経営にどうプラスになるのか。そうした提案であれば必ず経営者も耳を傾けるはず。

前述のように具体的に小さなアクションを実験すれば、様々なメリットやデメリットが分かってきます。それを会社単位で実施した場合の工数削減効果や経営数字に与える効果、それに必要なコストを合わせて提案すれば、必ずフィードバックを返してくれるでしょう。そこには「この部分がまだ気になるから今の段階では投資できない」というフィードバックだったとしても課題が明らかになれば、その課題をクリアするための改善も具体的に進むでしょう。

「自分は変わらないけれど、相手を変えたい。」という道はとても険しい

「上司が理解がない」「部下が動かない」そうした声を多くの働く現場で耳にします。上述の二つのアプローチに関するアドバイスも当たり前のことなのですが、多くの人は大きく頷きながらも実行に移す人はほんのわずかです。
それほど組織に変化を起こすことは難しい。その根本的な原因に向き合わなくてはなりません。多くの場合、問題が起きているという組織では当人が「問題は自分の外にある」と無意識にでも感じているということ。それでは問題を解決するための一歩にも至ることはできません。

無意識に「自分は変わらないけれど、相手を変えたい。」経営者も社員もそう考えているところに問題が生じます。いろんな現場を見てきましたが、解決が困難な組織の問題は社内の関係性の中で生まれます。

決して誤解してほしくないのは、「自分が悪い」ということではありません。組織の問題は関係性を通じて解決することもできます。ただ自分と周りの環境との関係性の中でうまくいっていないというだけなので、環境が変わればまたうまく循環していき、自分が活躍できる機会は訪れるでしょう。自分が問題の構造の一部であるからこそ、問題を解決するためのアクションを構造の中に起こすことができるのです。

私達のようなコンサルタントは通常、外部からの働きかけしかできません。「社員の意識を変えてほしい」という依頼を受けることもありますが、経営者の意識を変えずして社員の意識を変えることはできません。また逆もしかりです。外部から介入する役割も必要なのですが、やはり同時に中にいる人たちによる変化のアクションも必ず必要になります。だからこそ私は会社の仕組みから風土を変えることができる総務・バックオフィスで働く人の役割が重要だと考えています。

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税理士・中小企業診断士 S0U-MU PROJECT代表  田中 慎

経営者の良きパートナーになりたいと、税理士資格、 中小企業診断士資格を取得。2019年より 総務やバックオフィスで働 く人達のためのSOU-MUプロジェクトを開始。 「SOU-MU NIGHT」など、 起業家とバックオフィスで働く人達が地域で繋がり、支え合う環境づくりを目指している。

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